Interview
職員インタビュー
職員インタビュー
K.T./検査部
男性職員/2012年入社
大阪の事業所で、主にタンカー船やタンクヤードにおいて、外国から輸入された液体油脂の重量測定や分析用サンプルの採取をしています。そこで得られた重量データは、取引の証明や貨物の輸入通関手続きに使用されます。
液体油脂の荷役には、様々なトラブルがついてまわります。例えば、移送元のタンクに残液が残ったり、積込前のタンク洗浄後に乾燥が不十分であれば水分値が上昇したり、ポンプや配管等の設備が故障・破損すれば異物混入のリスクも高まります。このような事故が発生しないよう状況に応じて必要な検査をしています。また、サンプル採取にあたっては全体を代表するように偏らないサンプリングに気を付けなければなりません。
私は、荷役時の検査員業務とは別に容量表作成業務も担当しています。各タンクには液面の高さと体積の関係を示す容量表があらかじめ用意されています。貨物重量の測定に際しては、計器によって得られた液面の高さと密度から容量表を用いて重量を求めることになっています。日々の業務もさることながら、初めて自分で計算して容量表を完成させ、実際の荷役で使用されたときは達成感には格別のものがありました。
容量表は、一度作成すると数十年間使用されることが多く、そのため、厳しく精度が求められる作業であると同時に、やりがいのある仕事であるともいえると思います。
何かと効率が重視されがちな物流業界に携わっていることもあり、ある程度スピード感を要求される場面もありますが、基本的には焦らずじっくり作業できる環境かと思います。どの職種にもいえることだと思いますが、慣れが必要な作業がほとんどを占めます。逆に、慣れてさえしまえば焦ることもありませんし、イレギュラーなことが起きても先輩方がアドバイスしてくださるので、安心感があります。私の部署の雰囲気としては、管理職と職員との間に特に壁があるわけではなく、仕事する上で気になったこともすぐに部署内で共有できる感じだと思います。
S.K./検査部(課長)
男性職員/2000年入社
当協会の検査部は全国9か所に事業所を展開しており、私は水島支所の支所長として検定業務全般を担当しています。具体的には、大豆・菜種などの油脂原料の検量・見本採取・非遺伝子組み換え農作物の分別流通管理検査、油脂の液量検定・見本採取・残油検査、タンカー船の清掃検査等です。こうした仕事の現場は穀物サイロや港湾施設ですが、事務所では証明書類の作成や収集したデータの解析業務などもあります。また、プレイングマネージャーとして課内のマネジメントや勤怠管理も行っています。
ほとんどの家庭でサラダ油は常備されていますし、外食店でも業務用油は欠かすことのできない素材です。大げさに言えば、人類にとっての基礎食料と言っていいものです。私たちの仕事は食用油脂やその原料となる穀物の品質や数量を確認し、証明する仕事です。至る所で目にする油、そのほとんどに私たちが関わって安全・安心な物流を支えていると実感できるところは他の仕事では得られない充実感であり、世間にはほとんど認知されていない仕事ですが、やりがいを感じています。
少人数の部署なのでチームワークが何より大事ですが、全員が協力しながら同じ方向を向いて仕事が出来ていると感じています。私たちの仕事は会社内だけでなく、お客様や関係会社が間違いのない仕事をしようと同じ目的意識の下で、それぞれの役割を担っています。したがって、現場においても相手先や関係各社の方達とは仕事の話ばかりでなく、雑談を交えながらコミュニケーションを取っており、堅苦しくなり過ぎず良い雰囲気が築けています。
S.M./分析センター(課長)
男性職員/2007年入社
分析技術センターは試験部門と事務部門に分かれており、このうち試験部門の部門長をしています。「油料検定協会」という社名から、「油の分析を専門にやっている会社?」と思われがちですが、専門である油脂、油脂原料分野はもとより、食品分野、環境分野、化成品分野等々、実は幅広い分野の分析を行っております。
普段は試験部門全般を束ねる傍ら、食品衛生法に基づく輸入食品等の検査、および食品表示基準に基づく安全性審査済み遺伝子組換え農産物の検査も担当しています。デスクワークだけでなく、ラボで分析業務をやったり、はたまた港や倉庫などの保税地区へ検査に出掛けたり・・・とあちこち走り回っています。
日本は様々な国から食品を輸入しており、国際情勢をはじめ、農薬や添加物、有害物質等の使用状況や国内外の規制情報、新しい試験法といった様々な情報に常にアンテナを張る必要があります。そうして収集した情報、知識、経験等が役に立ち、お客様から感謝のお言葉を頂いたり、何かあればご相談を頂いたりすることは大きな励みとなります。
食品の検査は地味で縁の下の力持ち的な部分が多分にありますが、陰ながら日本の食の安心安全に貢献できていること、私たちを必要として下さる方々がいらっしゃることは、いささかの喜びであり誇りとするところであります。
当協会にいてまず感じることは、役員と職員、上司と部下の距離が近いということです。もちろん一定の節度はありますが、仕事の話から他愛ない話まで、役職を超えて比較的フランクに話し合える環境があり、報告・連絡・相談もしやすい雰囲気です。一方業務に関しては、第三者機関として、証明する内容に絶対に間違いがあってはなりませんから、精確さ、慎重さは常に求められます。業務に関する知識や情報のアップデートも必要で、受け身ではなく自ら積極的に学び続ける姿勢が必要です。
Y.M./分析センター 環境部門 分析検査員
女性職員/2021年入社
神戸の綜合分析センターで環境分析の業務に携わっています。具体的には、工場排水、河川水、水道水などの水質検査を行う部署で、主に全窒素、全りん、フッ素、フェノール類など分光光度計を用いた分析を担当しています。
サンプルは持込されるものもあれば、自分達で採水しに行く場合もあります。週に1~2回はラボを離れて、山や海でサンプルを採取しています。運転は得意ではありませんが、2~3人のチームで行くので、ちょっとした気分転換になっています。
工場排水や河川水などの分析を通して地域の水の安全に貢献できているところにやりがいを感じます。どんな仕事も同じように大事なものだと思いますが、これまでにないほど環境保全や水資源が注目されるようになって、その真ん中で仕事ができているのは、やはり充実感があります。
また、分析の仕事はモノづくりとは違って、自分達で計画的に生産することができず、依頼の有無に左右されます。依頼が集中した時は30件以上の分析を同時並行で進めることがあり、ミスをしないよう計画立てて分析し、目標時間内に終わった時には達成感を感じます。
穏やかな人が多く、休みもきちんととれるので働きやすい環境が整っていると思います。分からない事は経験豊富な先輩や上司が親切に教えてくれますし、私の所属している部署は半分が女性で、その点でも気兼ねなく相談しやすい雰囲気だと感じています。
綜合分析センターには30名くらいが勤務していますが、お昼休みもデスクで食事をとったり、実験室で過ごしたり、外食に出たり、近くに住む人は家に戻ったりなど各々自由に過ごしています。